青春18切符BRTバス高速輸送システムで気仙沼へ体験談

青春18切符BRTバス高速輸送システムで盛から気仙沼へ大船渡線BRTの体験談

青春18きっぷがあれば、全国のJR線の普通列車・快速列車を利用できるのはご存知でしょうか?

実は、BRT(バス高速輸送システム)も青春18きっぷの対象なんです!

青春18切符で利用できるBRT(バス高速輸送システム)
  • 気仙沼線BRT
  • 大船渡線BRT
  • 日田彦山線 BRTひこぼしライン

JRのBRTは、鉄道網を維持するため、鉄道路線をバスで代替運行するものです。

車窓からの景色や地域の文化を楽しめるだけでなく、

青春18きっぷで気軽に旅できるのが魅力です。

今回は、私が2023年3月に大船渡BRTをつかって

盛から気仙沼まで途中下車した体験談から陸前高田の見どころを紹介します。

青春18切符で大船渡BRT(バス高速輸送システム)の

利用を検討されている方の参考になると嬉しいです。

目次

大船渡線BRT(バス高速輸送システム)とは?

東日本大震災の津波被害により甚大な被害を受けたJR大船渡線。

大船渡線BRTは、岩手県大船渡市と気仙沼市を結ぶ、全長43.7kmのバス高速輸送システムです。

2013年3月2日にバス高速輸送システム(BRT)として運行を再開し、

沿線の復興を支えながら、地域活性化の役割を担っています。

BRT導入の背景と目的

東日本大震災で甚大な被害を受けた大船渡線。

鉄道復旧には時間と費用がかかることから、

地域住民の早期の生活再建と交通手段確保のため、BRT導入が決定されました。

BRTのメリット

  • 鉄道よりも短時間で運行可能
  • バリアフリー対応で、誰でも利用しやすい
  • 環境負荷が少ない

BRTのデメリット

  • 鉄道車両に比べて定員が少ない
  • 悪天候の影響を受けやすい
  • 鉄道ファンにとっては魅力が劣る

BRTの運行状況

  • 約1時間に1本運行
  • 盛駅~気仙沼駅間は約1時間30分

大船渡線BRT沿線の魅力

大船渡線BRTは、三陸海岸の美しい景色や、復興に向けて頑張る人々の姿を感じられる路線です。

主な周辺観光スポット

  • 大船渡市:大船渡港、碁石海岸、綾里大祭
  • 陸前高田市:高田松原、奇跡の一本松、道の駅「高田の丘」
  • 気仙沼市:気仙沼港、唐桑半島、南三陸町

青春18切符BRTバス高速輸送システムで盛から気仙沼へ移動の体験談

大船渡BRT(盛駅)
大船渡BRT(盛駅)

2023年春に盛から気仙沼への移動に青春18切符を利用して移動しました。

途中、陸前高田周辺で途中下車しました。

その体験談を紹介します。

ルートは下図となります。

盛駅(さかりえき)をスタート!

道路内に踏み切り
道路内に踏み切り

盛駅(さかりえき)をスタートした大船渡線BRT

しばらくは、専用道路を走行します。

踏み切りがありますが、鉄道の踏切とは違います。

踏切は公道を閉鎖するような形で設置しています。

でもBRTは、逆で、BRT側に踏切が設置されています。

公道からBRT専用道路に車が侵入しないようにしています。

大船渡を走行・・高い堤防・・そのわけ・・

大船渡の海岸線
大船渡の海岸線

大船渡線BRTのバスは海岸線を走ります。

BRTの物珍しさから一変、津波の影響を感じるようになりました。

大船渡線BRT、高い堤防が見えました。

この高さまで津波がきても大丈夫。。というより、

高台への移動の時間稼ぎのために設置したんでしょうね。

養殖網がある復興した大船渡
養殖網がある復興した大船渡

高い堤防の奥をみると、養殖用の網がかかっている場所も。

大船渡は確実に復興していますね。

陸前高田で途中下車:陸前高田市立博物館へ

陸前高田の米沢商会の遺構
陸前高田の米沢商会の遺構

気仙沼の風景を見ながら、陸前高田駅に到着。

駅から10分ほと歩いた所には、陸前高田の米沢商会の遺構がありました。

東日本大震災の時、ビル内にいた経営者とその家族、従業員ら合わせて11人は、

屋上に避難して全員無事救助されました。

そのあと、陸前高田市立博物館に行きました。

陸前高田市立博物館は、陸前高田市の歴史、文化、自然、そして東日本大震災の記憶を伝える総合博物館です。

2011年の東日本大震災で被災した旧博物館の資料約4万点のうち、9割以上が奇跡的に残されました。

これらの資料を保存・展示し、震災の教訓を未来へ伝えるとともに、市の復興を支える役割を担っています。

陸前高田市立博物館の主な展示内容

  • 縄文時代から現代までの陸前高田市の歴史
  • 陸前高田市の豊かな自然
  • 東日本大震災の被害と教訓
  • 復興に向けた取り組み

奇跡のオルガン

奇跡のオルガン
奇跡のオルガン

陸前高田市立博物館には、奇跡のオルガンがあります。

奇跡のオルガンは、1920年代に製造されたリードオルガンです。

2011年の震災で海水に浸かり、修復不可能と思われていました。

しかし、日本リードオルガン協会の尽力により、見事に再生されました。

私が行った際は、展示のみでしたので音色は聞くことができませんでした。

でも、奇跡の復活を遂げたオルガンの音色は、震災の記憶と復興への希望を象徴ですね。

陸前高田市立博物館
  • 開館時間:午前9時00分から午後5時00分まで(最終入館は午後4時30分まで)
  • 観覧料:無料(特別展示など展示内容に応じ観覧料を徴収する場合があり)
  • 休館日:毎週月曜日(祝日・休日の場合は翌日)、12月29日から翌年の1月3日まで
  • 住所:岩手県陸前高田市高田町字並杉300番地1
  • アクセス:大船渡BRT 陸前高田駅から徒歩3分

陸前高田から奇跡の一本松へ移動:東日本大震災津波伝承館へ

津波で押しつぶされた4WDの消防車
津波で押しつぶされた4WDの消防車

陸前高田から奇跡の一本松へは歩いて行ける距離ではありましたが、BRTを使いました。

それでまず、東日本大震災津波伝承館へ。

東日本大震災津波伝承館は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波被害を記録し、教訓を未来へ伝えるために設立された博物館です。

被災した遺物や映像資料を通して、震災の悲惨さを伝え、防災意識を高める役割を担っています。

東日本大震災津波伝承館の見どころ:被災遺物と映像資料で体感する震災の記憶

東日本大震災津波伝承館では、被災した遺物や映像資料を通して、

震災の悲惨さをリアルに体感することができます。

主な展示内容

  • 被災した家屋や家具
  • 津波の被害状況を伝える写真パネル
  • 震災当時の映像
  • 被災者からのメッセージ

体験型展示

  • 津波の揺れを体感できるシミュレーター
  • 防災に関するクイズ

津波によって壊されたものが展示されています。

映像では見て知ってはいましたが、

津波によって破壊された展示物をみたら、改めて、

「津波てんでんこ」※

を痛感しました。

※津波がきたらてんでんバラバラになって高台ににげること

東日本大震災津波伝承館
  • 開館時間:午前9時00分から午後5時00分まで(最終入館は午後4時30分まで)
  • 観覧料:無料
  • 休館日:12月29日から翌年の1月3日まで、臨時休館日
  • 住所:岩手県陸前高田市気仙町字土手影180番地(高田松原津波復興祈念公園内)
  • アクセス:大船渡BRT奇跡の一本松駅すぐ

海を望む場

海を望む場
海を望む場

陸前高田市にある「海を望む場」は、

高台から広田湾と陸前高田の街並みを一望できる絶景スポットです。

東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた陸前高田市を復興するために

整備された高田松原津波復興祈念公園内にある施設です。

東日本大震災津波伝承館から、奇跡の一本松駅とは反対側の方向(海側)へ進むと10分ほどで着きます。

「海を望む場」は、津波の記憶を風化させず、

復興への希望を象徴する場所として、多くの人々が訪れています。

私も、津波で亡くなった方に手を合わさせていただきました。

東日本大震災のシンボル:奇跡の一本松

奇跡の一本松

海を望む場から右に曲がって5分くらいあるくと、奇跡の一本松にたどり着きます。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波で、

約7万本あった高田松原の松はほとんどが流されました。

しかし、その中で唯一、高さ約27メートルの松が生き残りました。

この松は「奇跡の一本松」と呼ばれ、震災の悲惨さを語り継ぎ、復興への希望を象徴する存在となりました。

奇跡の一本松は、津波の影響で根腐れが進行し、2012年5月に枯れていることが確認されました。

しかし、その後、幹を支える「奇跡の支柱」が設置され、樹形を保ちながら保存されています。

震災の記憶を風化させないためにも残したいですね。

奇跡の一本松のとなりには「やなせたかし」のモザイクタイルの作品:ヒョロ松君

「やなせたかし」のモザイクタイルの作品:ヒョロ松君
「やなせたかし」のモザイクタイルの作品:ヒョロ松君

奇跡の一本松の隣には、

絵本作家「やなせたかし」氏のモザイクタイル「ヒョロ松君」があります。

奇跡の一本松をモチーフに制作された作品です。

「ヒョロ松」の由来は、形がヒョロヒョロしているところからです。

「やなせたかし」氏は奇跡の一本松が枯れてしまってガッカリでしたが、

今後も苦難の道が続くが、明るく楽しく希望を捨てずに、

頑張っていきたいとの気概がこの作品に込められています。

奇跡の一本松の近くにある陸前高田ユースホステルの遺構

陸前高田ユースホステルの遺構
陸前高田ユースホステルの遺構

陸前高田ユースホステルは、東日本大震災の津波で大きな被害を受けながらも、奇跡的に残った建物です。

陸前高田ユースホステルは、陸前高田市にあった宿泊施設で、高田松原の中に位置していました。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波で、

陸前高田ユースホステルは1階部分が浸水し、周辺の松林もほとんどが流されました。

しかし、建物自体は奇跡的に倒壊を免れ、震災の爪痕を残す貴重な存在となりました。

このコンクリートの建物が残っているとはいえ、押しつぶされています。

津波の破壊力が分かりますね。。

奇跡の一本松とヒョロ松と陸前高田ユースホステルは下図の場所に位置します。

気仙沼に到着:バス区間はココで終了:大船渡線は列車へ一ノ関へ

気仙沼駅
気仙沼駅

気仙沼駅に到着です。

気仙沼駅までが、大船渡BRT区間になります。

ここから先の大船渡線は鉄道になり、一ノ関までいきました。

青春18切符BRTバス高速輸送システムで気仙沼へ体験談!まとめ

青春18きっぷでは以下のBRTを利用することができます。

青春18切符で利用できるBRT(バス高速輸送システム)
  • 気仙沼線BRT
  • 大船渡線BRT
  • 日田彦山線 BRTひこぼしライン

その中で、今回紹介した大船渡線BRTは、東日本大震災の教訓を活かした、地域に根差した交通インフラです。

今後も、沿線の魅力を発信し、地域活性化に貢献しながら、

人々の暮らしを支え続ける存在となるでしょう。

大船渡線BRTに乗って、三陸海岸の美しい景色と復興の息吹と

東日本大震災の爪痕を体感してみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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